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【セミナー参加報告】第22回東京スポーツ整形外科研究会


2024/04/13、霞ヶ関にて行われた東京スポーツ整形外科研究会に参加してきました。


会場には約200名ほどの方がいらっしゃいました。整形外科研究会とだけあって、著名なお医者さんも多く参加されており、そんな先生方の学ぶお姿を拝見してただ感動しておりました。


さて、そんななか始まった東京スポーツ整形外科研究会をササっと振り返ってみたいと思います。



◉プログラム1 「膝関節をエコーで科学する 〜エビデンスのある超音波診療〜」 ①『超音波を用いた早期変形性膝関節症の診断と治療』金沢大学 整形外科学講座 中瀬順介 先生


変形性膝関節症(膝OA)は進行してからだと面倒なので、なるべく早期に診断をしたいものですが、膝痛を訴える人すべてにMRIを取るわけにもいかない、もっと手軽な評価ツールは、、、とのことで、エコーを用いてできないのかという臨床的な疑問を実践して調べましたという内容でした。


エコーでは内側半月の逸脱や軟骨棘、MCL包は観察できますが、関節内病変は難しいのでMRIを取る形で対応しましょうととのことです。エコーで早期膝OAを発見できれば、その後の進行予防などで期待できる効果は非常に大きいので、ぜひもっと発展してほしい内容ですが、質疑応答でもあった通り、まず早期膝OAの定義をきちんと明確にする必要があるとのことでした。



②『アスリートの難治性膝蓋腱炎に対する超音波ガイド下インターベンション』東京先進整形外科 面谷透 先生

膝蓋腱炎を含む県の問題は一般的に難治性として扱われることも多く、プロロセラピーやハイドロリリース、体外衝撃波など多くの治療法が提唱されています。今回の面谷先生はエコーの普及を精力的に行っておられる方で、先日発売された著書もしっかり購入させていただきました。そんな先生がお話するエコーガイド下での介入に関するお話。


PRPやプロロセラピー、TENEX、スクレイピング、ヒアルロン酸など、いくつも提唱されている治療法を、どのように使い分けるのか、エコーガイド下に行うのかに関して、普段の症例を用いながらご紹介いただきました。



③『力学負荷を可視化する半月板逸脱の動態評価』広島大学大学院 生体運動・動作解析学 石井陽介 先生


膝OA患者の状態を鑑みた際に、やはり荷重時や歩行時における膝の評価が必要になります。その評価を動的な評価を得意とするエコーで観察して、歩行時の半月板逸脱などを評価しているといった内容でした。


内容とは関係ないですが、広島大学さんはエコーも解剖も強い印象があって魅力的です。



◉プログラム2 「スポーツ足の外科診療の画像検査 〜新たな知見を活かす〜」


①『高分解能3D-T1 MRIによる疲労骨折・骨形態評価 ーCT撮影を減らせるか』東京医科歯科大学 運動器外科学分野 片倉麻衣 先生


CTは放射線被曝があるから避けたいけど、MRIは骨が見れないし…というこれまでの限界に対し、3D-T1 MRIを用いて真っ向から対峙していこうという熱量を感じた内容でした。


私自身も「ここまでMRIで綺麗に見えるのか…!?」と感動しながら流れるスライドを眺めていました。


東京医科歯科大学、来年度から?東京工業大学と合併するようなんですが、是非とんでもないシナジーを産むような方向性に行くことを祈るのみです…。



②『3D MRIによる足関節靭帯評価 MRIでどこまで分かるか』千葉大学 国際学術研究院 山口智志 先生


山口先生の発表も3D MRIによる評価のお話で、特に足関節の構造に関するお話を。

近年、東京医科歯科大学の二村先生などを筆頭に解剖学に関する変遷が起こっているように感じます。関節包靭帯や滑膜などの組織に関する認識など、大変興味がありました。


その中で、足関節のLateral Fibulotalocalcaneal Ligament Complex(LFTCL)がMRIで見られるかといったお話をいただきました。前距腓靭帯と踵腓靭帯の間に走行する薄い膜上の組織の存在が知られています。この辺りは先述した二村先生等の研究グループが関節包とか靭帯とか軟骨とか、明確に分けない方が良いのではとお話されていたのを記憶しておりますが、医科の世界ではもうすでに見えるかどうかという議論まで進んでいるのかと驚きました。


山口先生のお話が本当に面白くて、結果としてMRIではうまく見れませんでした、といった結論でした。さらに、1つ前の片倉先生が見えると質疑応答の際におっしゃっていたのが面白かったです。笑


臨床としては、こういった組織がもしかしたら底屈制限などにもつながりかねないなとか考えていたり、構造を深く知ることでまた1段足首を深くみられるなと思います。



③『足の理学療法にエコーを活かす』北里大学 医療衛生学部 川端将司 先生


川端先生は何と理学療法士の先生。こういった場にご登壇されるPTの先生には単に尊敬いたします。確かに、PTとして臨床で行って結果を出しているものを知れるというのは貴重だと思います。


内容としては、頻繁に問題とされやすい長母指屈筋と内在筋、内外足底神経について。臨床報告ですし、もうこの辺の重要性はあえてここで紹介するものではありませんが、どのように評価をしてどういった介入を行ってどういった結果がでたのか、それを映像で見られたことで、医師がたくさんいる本学会でのインパクトは相当なものだったかと勝手に想像しています。



◉プログラム3 「足部・足関節のスポーツ外傷と障害」 札幌医科大学 整形外科学講座 寺本篤史 先生


最後に、スキーの代表ドクターなどをされている寺本先生よりお話でした。色々靭帯損傷はありますが、特に遠位脛腓靭帯損傷について。このsyndesmosis損傷ですが、サッカー現場にいた感覚では比較的よく見ました。もちろん確定診断を受けたわけではありませんが。


この評価が厄介なsyndesmosis損傷はその評価方法などから未だ確立されてはいない所かと思いますが、まー概ね現場で行われている背屈外旋、Squeeze testで評価するのかなと。もちろん現場での判断ですが。


また、リングテープがあんまり制動に関与しないって報告は個人的に驚きました。現場で行っていた感覚としては多少はありそうな気もしますが、強度の問題か、もしくは改善したように感じていたのは主観的な問題だけだったのか...。


もっと足関節捻挫も深めなければと思いました。



さて、これをもって振り返りを終わります。


お仕事依頼はX(旧Twitter)のDMか、このサイトのお問い合わせよりご連絡くださいませ。


よろしくお願いいたします。

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