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グロインペインのはなし

更新日:2022年8月12日



先日、久々に筑波大学へケアで伺いました。グロインペインと聞いていたので、会う前に再度文献漁りをしました。

その中で、PLACと呼ばれる解剖学的構造が言及されていました。解剖に関する研究は他と比べないとなんとも言えませんが。 久々にまとめたいと思います。


PLACはpyramidalis-anterior pubic ligament-adductor longus complexの略です。

・pyramidalis: 錐体筋

・anterior pubic ligament: 前恥骨靭帯(和名なし?)

・adductor longus: 長内転筋

それぞれが結合を持ち、複合体(complex)として考えるという訴えですね。



pyramidalisは半分くらい欠損している説もありますが、2021年のSR, MAでは多くの人で存在していると報告されています。(Cirocchi et al, 2021)



内転筋群と腹筋群の機能的な繋がりは言われていますが、この構造を見ると、抑制の関係にもなり得ると考えられます。 「内転筋or腹筋群が入りづらい」 みたいな人はどちらかケアをした方が良いかもしれませんが、安易なぐりぐりマッサージは異常を起こしている筋に対して新たな感覚入力を行うことになるため、逆効果になり得るかもしれません。

https://t.co/vdYM5xl0Bc より


そしてグロインペインは回旋可動域が重要な因子だと報告されています。 見落とされがちで重要なのが内旋の可動域。殿筋群の短縮が原因という可能性もありますが、経験的には関節包へのアプローチで改善するケースが多いです。内旋を出せるようにしましょう。




ただ、内旋は基本的に不安定なポジションなので、関節唇損傷等には注意です。 また、内転筋群の筋力低下も重要な因子と言われています。 Copenhagen Adduction Exercise などで内転筋群を鍛えることも有効と報告はありますが、代償には注意です。




上記で主に内転筋群由来のグロインペインについて述べてきましたが、原因となる組織は非常に様々です。 大腿骨頭壊死や血栓、癌など、重大な疾病の可能性もありますので、評価が大切になります。


https://t.co/14hppvwjMe より




あとはリハビリと予防でしょうか。 workloadに関して明確な報告はありませんが、急激な過負荷、高負荷の持続は過度なメカニカルストレスとなり、損傷となる可能性があります。

キャパを超えないように、運動多様性、組織の伸長性を伴った運動が大切だと考えられます。「痛くなるから内転筋のトレーニングはしない」という選手をよく目にします。ただ、組織の強度を上げるためにも、患部のトレーニングは必要です。痛みと負荷のコントロールをしつつ、強い組織を作ることが重要かと思います。

以上多少パフォーマンスにも言及しつつ、グロインペインについて軽く触れました。お困りの方がいらっしゃれば、ご相談ください。

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